DELIGHT BLOG
クリエイター版DELIGHT

編み物作家 都築志保さん

ついひと月前まで、
ニットを扱う会社に勤務していたと言う
編み物作家の都築志保さん。

会社では企画を担当していた為、
制作からは遠ざかっていたそうですが、
会社を辞め、時間にゆとりが生まれたタイミングで
DELIGHTからのお誘いを受け、
今回の出展となりました。

新学期やお花見など、
人と人とが集うことが多い4月。
テイータイムで使ってもらえたらいいな・・
志保さんのそんな優しい思いから生まれた、
ナチュラルリネンの
可愛いコースターやポットマットがずらり!
眺めているだけで、
心がほっこりとした温かさに包まれてゆきます。

もともと「糸」や「布」が
大好きだったと言う志保さんですが、
以前は「原毛」と言って、
羊の毛や綿(コットン)から
オリジナルの「糸」を
紡いでいた経験もお持ちです。

 

「編むのも好きですが、
こうして糸に触れているだけでも
本当に幸せなんです~!」

 

そう言って、目の前に置かれた
糸が巻かれた円錐型の「コーン」に
愛しそうに触れる志保さん。

 

その光景を見ているだけで、
こちらまで幸せな気分になってしまいます。

 

これまでに私が出会ってきた
多くの編み物作家さんがそうであったように、
志保さんにとっても
ひらすら無我夢中で編んでいる時間は
至福の時間だそうです。

 

ところが!
志保さんが次のような話をし始めたところから
事態は意外な展開に。(笑)

 

「私、よくラジオを聴きながら
編み物をするんですけど、
気になる情報が入ってくると、
編み物から脱線して
つい調べてしまうんですよ・・」

 

昔から「好奇心」が旺盛で
自称「メモ魔」だという志保さん。

 

気になったことは、調べずには
居られない性分なのだそうです。

 

「でも、全然編み物とは関係ない
キニナル場所を調べていたら、
近くに素敵な糸屋さんが
たまたま見つかったりすることがあって・・
必ず何かどうかに繋がっているんです!
それが面白くて!
だから、脱線もやめられないんです!」

 

それを聴いた時、私は思わず、

 

「まるで志保さんが”糸”と言う素材の質
そのものを生きてるみたいですね!」

と叫んでしまいました。

「糸」・・・は、
太さ、質感に関係なく、
縦横無尽に自由に渡り、
そこで何かと絡まり、
また新しい形を生み出す。

そして、途切れない限りは
どこまでも、走り続けてゆく。

まるで人と人、
モノとモノとが
不思議な「縁起」で結ばれてゆくように・・。

時に絡まることもあるけれど、
また解いて、始めることだって
想いのまま・・。

志保さんの自由で好奇心一杯な生き方は、
その作品にもしっかり受け継がれ、
作品を迎えた方たちの
人生の「糸」と交わり、
美しい模様を織りなし、
更なる新しい形へと
これからも
結ばれてゆくことでしょう。

 

次回はどんな作品に
出逢うことが出来るでしょうか?
とても楽しみです。